間違える勇気(アウトサイドの勧め)

音使いのテンションの低いアドリブや音色って、どうもぬるくて飽きてしまいます。もうそんなのはジャズじゃないと思うので自分、けっこう無茶しますけどそんな話。

よく聞かれるんですけど「どうやったらあんな風に外せるんですか?」ということ。

ジャズという音楽はいつの時代でも、いかにして今までにないメロディー、ハーモニー、リズムを編み出すかという欲求で発展してきた音楽なわけです。サッチモからエリントンでよりハーモニーがカラフルになりC・パーカーたちのビバップ時代にはオルタードのテンションを駆使するようになってきた。コルトレーン以降外しの理論も発展して、もはや音だけでなくリズムのテンションを追っかけるように…。バークリーに在籍中だった若い子にドライブ中、宿題で作ったアレンジ聞かせたもらったけどものすごい複合拍子の[I mean you]だった。

自分なりの答えとしては「理論詳しくないので正しい音じゃないのを適当に選んでる」としか言いようがないのですが、最低限の音楽理論は理解したうえではまらない音をつかってるだけ、信じてもらえないけど(笑)

外しにあこがれつつもインサイドから出られない人って怖がりなんじゃないですかね? アウトサイドのフレーズを駆使してるプレイヤーをみんな理論に詳しいと思ってるみたいですが、例えばデイブ・リーブマンとかは完璧に理論にかなった外しを駆使します。逆に言えば本人的には正しい外しを外さないよう選んでるので、インサイドなのかもしれない。ここのショーターはもはや全部知ってて理屈無視って感じなので別次元ですね。

それなりにアウトサイドの方法論はあって自分も多少は考えるけどマスターは程遠いですね。ただはみ出せない人は間違っちゃいけないという考えが強すぎてこじんまりしすぎる傾向にあるので、たまには人にアホ呼ばわりするの覚悟で出ちゃえばいいのにと思う。(自分しょっちゅうなので、あとでアホと思われてないかビクビクしてますが)

この無理やりアウト奏法は、心理学的部分が大事で、「あっ!この人間違っ…」くらいで戻るのが重要! 聴いてる人の脳みそグラグラにさせる手前で元に戻してやる感じ。インサイドがきちんとハマってるのが前提で外さないと、ただ間違いに聞こえるんですけど。

わざと間違う音無理やりアウト奏法のいい例がこれ。チキンの作曲者によるオリジナルですが、途中からかなりいい加減な音使いになって、これがカッコいいのなんの。自分のやり方に近いものがあると思って気に入ってます。

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