ペンタトニックを使いこなそう
いろんなスケールがありますがもっとも有名だと思われるペンタのスケール。意外ととアマチュアジャズプレイヤーは使わないですよね。こんなに便利なのに。
もともと中学生のころロックから音楽に入ってるので、このペンタトニックってスケールはほぼ原体験になっています。多分吹奏楽からジャズに入った人であまり多用してる人いないのはそのせいかな?
ほんと便利なスケールで、これ使ってるだけで音外れないし、使いにくいアボイド音ファの音を避けられるので、それなりのフレーズに聞こえてくるという神スケール。ポップスでも多用され(パプリカのAメロ、笑点のテーマ、木綿のハンカチーフのAメロ、北酒場、大ちゃん数え歌等枚挙にいとまがない)ビートルズのLet it beのソロなんてメジャーペンタトニックの金字塔だと思う。
ただツーファイブのフレーズを覚えて…みたいなのに比べ圧倒的にセンスが必要なので、うまく使えないとジャズでも笑点みたいになるけど。うまい人はたった5個の音でコードの変わった感じまで出せます。練習よりどんだけ聞きこんできたかが問われる奥深いスケール。
基本はメジャーとマイナーのペンタトニック、ドレミソラとラドレミソの2つ、始まりの音がちがうだけで構成音は同じ。これら並行調の2つと同調のメジャーマイナーを理解するのがまず大切。
ジャズやブルースではメジャーキイにマイナーペンタぶち込むの、頻繁にあるので両者を出し入れできるようになるのは必須です。枯葉のような曲では並行調を行き来するだけなので、極端な話Cメジャーペンタだけでアドリブできてしまう(とはいうものの単純すぎるのでしませんが)
基本コードというよりキイに依存するスケールなので、どの音が今鳴ってるコードの上でポイントになるか…という感覚が非常に大事、上手な人はそれがわかってるのでコード感まで出せる。
ロックやブルースではキイ上のペンタだけでやり切ってしまう場合が多いけど(ジャズセッションにロックギタリストが入ってると大体そういう感じ)、ジャズではもう一歩踏み込んだ使い方ができます。
Cキイのドレミファソラシド上にはCペンタ以外にもう2つ、ペンタが隠れてる。
これに気付くとちょっとおしゃれな使い方ができます。Fはアボイド音のファが含まれてるので少し難しいのでGペンタで説明すると
Gのペンタだとルートの音が含まれずちょっとした浮遊感が出るのでかなりおしゃれ。Cmaj7とかで使うとかなりいい感じです。マイナーキイでも同様で、こっちは完璧に3つ使えるのでやりやすい。ソフトリーとかで試してみてください。
ペンタを12音から5つを選んだスケールと解釈するなら無限にペンタトニックスケールが作れます。CDbDEbECみたいなのもありだけどまぁ使えないとは思う(笑)
おすすめなのはマイナーペンタのb7を6に替えたマイナー6ペンタ。
これ、スケールでいうとメロディックマイナースケールから派生するペンタなので、普通にマイナーキイで使ってもちょっと雰囲気が出るんだけど、真骨頂はドミナントコードの半音上でこのスケールを使うこと。B7でCm6ペンタを使うと構成音が b9M3#11b13b7となり、いわゆるオルタードスケールをなぞることになるので、これぞジャズーって感じになります。普段使ってるペンタのフレーズを吹くだけでOK。
アウトしたい方もペンタを使いこなすことは重要。一番簡単なのは半音上、半音下に一瞬移行して戻ってくるんだけど、聞いてる人が”あれっ?”って思った瞬間に戻るのがコツ。
簡単な例をあげるとこんなかんじ。
ともあれ音数が少ないスケールゆえ、演奏する人のセンスが最も問われるのでとにかく聞きまくって身につけるしかないですよね。ジャズしか聞かない人もたまにはBBキングや(メジャーとマイナーペンタを交差させる名人)Sレイヴォーンを聴いて、ブルース感ペンタ感を養うといいですよ。
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